親の手を借りた退職｜退職手続きを親が代行するのはアリ？

退職代行の口コミを眺めていたところ「代わりに電話するだけなら母ちゃんにでも頼めばよさそう」という声がありましたので、今日は親が退職手続きを代行することの是非について考えてみます。

ちなみに、親に退職代行を頼むことは、退職のプロセスにおいて特別なケースです。

親による退職代行がもたらすメリットや関係性への影響に焦点を当てながら、親に退職代行を頼む場合に考慮すべきポイントを探っていきます。親の存在がもたらす力と連携しながら、新たな一歩を踏み出すための道筋を見つけるお手伝いができれば幸いです。

原則はやはり自分で退職に意思を伝えるべき

退職の意思を連絡する方法は人によって異なりますが、親が本人に代わって退職の意思を伝えることは一般的には推奨されません。退職は個人の責任と決定であり、自分自身で直接雇用主や上司に伝えるべきだからです。

以下は、自分自身で退職の意思を伝えた方がよい根拠です。自分自身で直接雇用主や上司に退職の意思を伝えることにより、得られるメリットが5つあります。

1．責任を全うすることが出来る

退職は個人の責任です。自己成長においては、自身の行動や決定に対して責任を持ち、その結果を受け入れることが重要です。

自分自身で決断した退職の意思を直接伝えることで、負った責任を全うすることができます。

2．コミュニケーションスキルの向上に役立つ

雇用主や上司と直接話すことは、コミュニケーションスキルを向上させる機会です。

重要な情報を適切に伝える能力は、将来のキャリアにおいて非常に重要です。特に、直接雇用主や上司と話し、自分の意見や感情を適切に伝える経験は、ビジネス上でのコミュニケーション能力を高めます。

3．自己主張力の向上に役立つ

退職代行を誰かに頼むことなく自分で退職の意思を伝えることは、自己主張力を発展させる機会です。

自分の意見や選択を自ら表明し、自己の価値や目標を確立することは、自己成長の一環です。

4．プロフェッショナリズムを発揮できる

自分自身で退職を連絡することで、プロフェッショナルな態度を示すことができます。

直接雇用主や上司と対話し、感謝の気持ちや次のステップに関する詳細を伝えることは、良好なビジネス関係を維持するために重要です。

5．コンテキストの提供ができる

直接伝えることで、退職の背景事情や理由を適切に説明する機会が得られます。これにより、雇用主や上司に理解してもらいやすくなり、今後の措置や対応を考慮してもらうことができます。

親に退職手続きを代行してもらうことが適切な場合もある

個別の状況によっては、親に退職の意思を連絡してもらうことが適切な場合もあります。以下に、親に退職を代行してもらうことが適切だと言えるケースの例を挙げます。

1．心理的なサポートを受けられる場合

退職に関する決断や難しい会話をすることがストレスや不安を引き起こす場合、親に相談し、サポートを求めることは理解できる方法です。親は、あなたの感情や状況について理解を示し、必要なアドバイスや励ましを与えてくれるかもしれません。

2．複雑な家族事情がある場合

例えば、家族経営の会社で働いている場合や、親が直接雇用主である場合など、家族の関係性が退職に影響を与える場合、退職手続きに親を介在させることが適切な場合もあります。ただし、このような場合でも、自分自身で直接関係者と話すことが重要なことに変わりはありません。

3．言語や文化の障壁がある場合

もしも、言語や文化の障壁がある場合、親がサポート役として通訳や文化的な説明を行うことは有益な場合があります。しかし、最終的な意思決定や連絡は、自分自身で行うべきです。

親に退職代行を頼みたい理由3つ

そもそも退職代行とは、個人が退職の意思を伝える代わりに、専門のサービスや代行業者にその役割を委託することです。退職代行専門業者に退職代行を頼まず、敢えて親に頼む場合、以下のような理由が考えられます。

1．コミュニケーションが苦手だから

雇用主や上司とのコミュニケーションが苦手で、退職の意思をうまく伝える自信がない場合、親に頼むことで代わりに連絡をしてもらおうと考える人がいます。

そもそもコミュニケーションが苦手なため、退職代行業者とのやりとりも億劫で、退職代行サービスを利用しようという気が起きないのです。

2．親のサポートを受けた方が円満に退職出来るから

縁故採用で入社した会社の場合や親が大口の取引先の経営者である場合など、親がビジネス上の関係やコネクションを持っている場合は、親が代理で連絡することにより、むしろ、自分自身で退職の意思を伝えるよりも、円滑な退職手続きを進めることができるかもしれません。

3．退職代行を業者に頼めるほどの金銭的余裕がないから

退職代行サービスは専門業者に依頼する場合、費用がかかることが一般的です。

そのため、自身の経済状況や予算の制約を考慮し、節約や費用削減のために親に頼むことを選択する人もいます。

親に退職代行を頼むことは非常識なのか？

親に退職代行を頼むことが非常識かどうかは、文化や状況によって異なります。

一般的には、退職代行は専門の退職代行サービス業者に依頼することが一般的です。しかし、特定の状況や関係性によっては、親に退職代行を頼むことが選択肢となりえる場合もあります。

そのため、親に退職代行を頼むことの非常識さを判断するには、以下の要素を考慮する必要があります。

1．社会的な慣習や文化による

あなたの地域や文化において、親に退職代行を頼むことは一般的な行為でしょうか？

一部地域の文化では、家族や親子関係が重視され、親に退職のサポートを頼むことが受け入れられる場合もあります。

2．親との関係性や信頼性による

親との関係性や信頼性も考慮すべき要素です。親が適切な知識や経験を持ち、代行業務を遂行できると信じることが重要です。また、親に退職代行を頼むことが親子関係にどのような影響を与えるかも考慮する必要があります。

3．他の選択肢も検討しよう！

親に退職代行を頼む前に、退職代行の専門業者や弁護士などの専門家との相談や比較検討を行うこともおすすめします。自分のニーズや状況に合った最適な選択肢を選ぶことが重要です。

非常識だと思われても親に退職代行を頼んだ方がよいケース3つ

親に退職代行を頼むことが非常識だと思われたとしても、以下のようなケースでは親に頼んで退職することが適切な選択となる場合があります。退職代行業者に頼むことも視野に入れつつ、検討しましょう。

1．ハラスメントや職場いじめの被害に遭っている場合

職場でハラスメントやいじめに遭っており、そのために退職を考えている場合、親に退職代行を頼むことは合理的な選択となるでしょう。

親はあなたの状況や苦しみを理解し、法的な手続きや労働環境に関する知識を持っている場合もあります。親に代行を依頼することで、安全かつ円満に退職手続きを進めることができます。

2．鬱で休職中の場合

鬱や精神的な健康問題によって休職中で、退職を考える場合もあります。

このような状況では、自身のメンタルヘルスを最優先に考える必要があります。親に退職代行を頼むことで、負担を軽減し、自身の回復に集中することができます。

3．過度な引き止めや圧力がある場合

退職の意思があるにもかかわらず、上司や同僚からの過度な引き止めがある場合、親に退職代行を頼むことは一つの解決策となり得ます。

親はあなたの意志を尊重し、冷静な判断を下すことができます。また、親による代行を通じて、感情的な対立やトラブルを回避することも可能です。

退職代行を親に頼む場合の考慮事項6つ

退職代行を親に頼む場合でも、考慮すべき事項がいくつかあります。

1．雇用主との関係

雇用主や上司との関係が重要な場合、直接自分自身で退職の意思を伝えることが望ましい場合があります。自分自身が責任を持ち、プロフェッショナルな対応が求められるかもしれません。

2．親の能力と経験

退職代行業務は一定の知識と経験を要する場合があります。親が退職手続きや関連する法的な要件を理解し、適切に対応できるかを評価する必要があります。

3．親との関係性

親に退職代行を頼む場合、親とのコミュニケーションが円滑で、親との関係性が良好であり、親が自分の意思や要望を理解して代行業務を遂行くれることが重要です。また、親に退職代行を依頼することによって、親子関係にどのような影響を与えるかも考慮する必要があります。

4．代行業務の範囲

親に退職代行を頼む場合、代行業務の範囲や責任、期待する内容について明確に伝えることが重要です。業務の制約や責任の範囲について合意する必要があります。

5．法的な制約

退職代行を親に頼む場合、雇用主がこれを承認する必要があります。また、法的な規定や契約上の問題に違反しないように留意する必要があります。

6．コミュニケーションスキルの成長のチャンス

退職の意思を伝える経験は、自己成長や将来のキャリアにとって重要なものです。自分自身で直接伝えることで、コミュニケーションスキルを向上させる機会にもなります。

「母ちゃんにでも頼めばよさそう」という口コミが生まれた背景

冒頭で、このテーマについて書こうと思ったきっかけが「代わりに電話するだけなら母ちゃんにでも頼めばよさそう」という口コミレビューを見つけたからだとご説明しました。

この口コミが生まれた背景には、次のような事情があるものと推測できます。

退職代行サービスの運営元によって守備範囲が異なる

そもそも、退職代行とは、利用者に代わって企業に退職意思を伝え、手続きを行うサービスです。

そして、どこまで利用者に代わって手続きを行うか(行えるか)は、運営企業によって異なります。たとえば、「意思伝達のみ行うもの」から、弁護士が代理人となって「必要な書類・貸与物の受け渡し、退職日や有給休暇などの交渉を行うもの」まで様々です。

※民間企業に退職代行をお願いした場合、退職意思を伝えるまでが業務範囲となります。それ以上は弁護士法に違反する違法行為となってしまうため、会社側が難色を示しても交渉はできません。

要望と提供可能範囲の不一致があるとトラブルのもとになる

「退職代行に頼みたいと思っている内容」と「実際に退職代行業者が提供可能なサービス内容」に不一致があると、「退職代行を使って失敗した／後悔した」という結果に陥りやすいので、注意が必要です。

冒頭でご紹介した「代わりに電話するだけなら母ちゃんにでも頼めばよさそう」という口コミを投稿した方はおそらく、退職の意思に対して会社側が難色を示したのでしょう。前述の通り、会社側が退職の意思を受け入れてくれなかった場合に引き続き対応できるかどうかは退職代行業者によります。

手厚いサポートを願う方は特に、正式依頼前にきちんとサービス内容の範囲をご確認されると、現実とのギャップを防ぐことが出来ます。

まとめ

ここまで読んで、退職代行を親に頼むことに不安を感じた方(親の専門知識や経験不足を感じる方)は、「弁護士法人みやび」の退職代行サービスを利用することをおすすめします。

弁護士法人みやびは、労働問題に詳しい弁護士が執り行う退職代行サービスであり、退職手続きや関連する法的要件に精通しており、経験豊富です。

親ではなく、専門の代行業者に退職代行をお願いすることのメリットは多岐にわたります。まず、専門家が代行業務を遂行することで、手続きのミスや遺漏を防ぐことができます。また、法的な要件や雇用主の承認など、退職に関連する複雑な事項についても的確に遂行してくれます。円滑な退職手続きと新たな人生へのスムーズな移行をサポートしてくれます。

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以下、弁護士法人みやびの退職代行サービスについてご紹介します。

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また、 24時間対応してくれる点も人気です。夜間早朝でも対応してもらえるので、「辞めたい！」と思い立ったときにすぐに行動に移せます。

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